こんにちは、こばです。
今回は貿易実務の参考書でかなり使えるやつを紹介します。
貿易実務ってなんか書類が多くてわけわかんないよ・・・
こんな人にお勧めの貿易実務の書類が詳しすぎる本です。
実務やってる人間にしたら痒いところに手が届きすぎる。
そんな本です!
黒岩章『貿易実務完全バイブル』かんき出版 2015
読みやすさ ★★★★☆
実用性 ★★★★☆
専門性 ★★★☆☆
網羅性 ★★★☆☆
書類がわかる ★★★★★
本書の特徴
貿易実務って詳しく説明しようとすると、小さな字ばっかりで面白くなくなるし、
簡単に説明しすぎると現場で使えない浅い話になってしまいます。
この本はそんな問題点を解決するために図表が充実しています。
基本的に、貿易に関する一つのテーマにつき2ページ使っていて、そのうちの1ページは説明、残りの1ページは図や表が書いてるイメージです。
少し誤差はあるけどね。
なので、イメージとして貿易の流れがテーマごとに捉えやすくなってます。
そして図表の中でも特に力が入っているのが書類のサンプルです。
貿易をやっている方、貿易実務の書類と聞いていくつ思いつきますか?
インボイス、B/L、パッキングリスト、保険証券、契約書・・・
本書ではなんと53種類の書類がサンプルとして掲載されています。
よくこんなに揃えたな・・・
自社の仕事だけだと見ることのない書類も多く載っています。
これが実務をしている人にはありがたい。
今まで聞いたことのない書類が急に必要になった時、こっそりどんな書式か、どんな内容かを見ることができます。
普段の仕事でも、貿易を説明するときにこの図や表は使ったりもしますよ。
何気に初心者から中級者まで十分使える一冊です!
本書の内容
本書は102のテーマを6章に分けて構成されています。
ページ数は索引を入れて295ページあります。
ぱっと見長そうだけど、半分が図や表なのでサクサク読めますよ。
本書の目次
本書の目次はこんな感じです。
はじめに
Chapter 1 貿易取引の仕組み
Chapter 2 売買契約の流れと取引条件
Chapter 3 輸送のしくみと書類
Chapter 4 通間のしくみと書類
Chapter 5 決済のしくみと書類
Chapter 6 保険のしくみと書類
この6つのチャプターの下に102のテーマが分けられています。
調べたいテーマを都度見ていくような、事典的な使い方がいいのかもしれませんね。
僕もそんな使い方です。
本書のいいところ、イマイチなところ
本書のいいところは次の二つです。
・簡潔な説明
・多い図表
色々と多くのことが記載されているわけではなく、実務を行う上で必要なことのみが簡潔に記されています。
そのため要点をさっくりと理解することができますね。
すぐにさくっと知りたいときに抜群の利便性があります。
何より図や表などビジュアルを多く使うことで、わかりにくい貿易実務がわかりやすく説明されています。
文字だけじゃイマイチわからないよ、そんな方にもお勧めです!
しかし、裏返せばこれは本書の物足りないところになります。
簡潔な説明がなされるので、深く知りたいときや調べたいときは少し足りません。
まあ、それを差し置いてもこの本の使い勝手がいいことは変わらないんですけどね。
実務家は必携です!
まとめ
この本はこれから貿易を勉強する人や試験対策をしたい人には不向きかな。
むしろ実務をする人の強い味方になってくれる本です。
海外事業部の本棚に貿易実務の本を三冊置くとしたら、そのうちの一冊はこの本
リマークがB/Lに着いた時は、L/G(Letter of Guarantee)を挿し入れてリマークを消してもらう
B/Lってどんな書類?L/Gってどんな書類?
こんなときに本書を見ると理解が深まりやすいはず。
実務をしていても、普段見ない書類はたくさんあるので、この本の書類を見てるだけでも楽しくて勉強になりますよ。
個人的には二冊目にお勧め。
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