小さな商社に入社して、起業した話

小さな商社から独立した話 体験談

こんにちは、こばです。

早速ですが、あなたは入社・転職するならやっぱり大企業?
それとも中小企業?

就活生

やっぱり大企業でしょ!!!
中小企業に転職するメリットってあるの?

今回は、小さな企業に就職したのち独立して自営業を始めた僕の体験談を紹介します。

自己紹介

僕は大学院卒業後、小さな商社に入社しました。

東京本社5人、大阪事務所5人の社員数10名程度の小さな商社です。
大阪事務所も5人のうち、2人はパートで1人は経理、1人は書類作成でした。
残りの3人が営業で、そのうちの1人が僕でした。
入社初日は、これからの仕事にワクワクしながらPCの設定をしていました。

そこで5年半ほど務め、退職後すぐに起業。
税務署に開業届を出したのはその翌日です。

その後、自営業を10年近く続けており、仕事も私生活も充実しています。

こんな経歴の僕が小さな商社に就職するメリットを3つにまとめてみました。

小規模の商社に就職する3つのメリット

これはあくまで僕の体験なので、全ての中小企業で同じではないことはご注意ください。

1. 裁量が大きい

僕の場合、入社初年度からかなり自由に仕事をさせてもらえました。

主に輸出をやっていたのですが、

・どの国に売るか

・どの会社へ提案するか

・いくらで売るか

・いつ出荷するか

など多くのことを自分で決めることができました。

例えばこんな感じです。

・台湾でおいしいご飯が食べたいから台湾と商売を作ろう!

・最近景気良さそうなマレーシアとやったら儲かるかも!

・オーストラリアに出張したらコアラ見れる!

・この商材は・・・韓国向け!

・イスラム圏はこれから熱くなりそう!

売上の回収や見積もりの最低価格など、最低限の決まりは当然ありました。
しかし、かなり自由度が高かったです。

あえて上司や同僚のしていない商売を作ろうと考えて、
扱っていない商材や営業していない国を狙う、
こんなことをしていました。

上司の前で取引先に
「僕を雇いませんか?」
って営業したこともありますが、これはさすがに上司も引いてましたね(笑)

好き放題仕事ができたので、自分で仕事を作っているという感覚は強かったです。
このことから、選ぶとか決めることのハードルがすごく下がりました。

この自分の思い通りに仕事を作ると言う感覚が、後の起業に結びついたようにも思います。

2. 貿易実務の力がつく

人数が少ないため、決められた仕事だけすればいい、ということはありませんでした。

海外営業としての入社でしたが、営業だけでなく、仕入、交渉、コレポン、通関、書類、銀行対応、トラブル解決、回収など貿易業務を一通りやってきました。

海外事業部にいたけど、通関書類を作ったことはない
通関書類は作るけど、品質に関する交渉はしたことがない
銀行の外為窓口に行ったことがない
海外事業部だったけど、お客さんは国内の商社だけ

こう言ったことがなく、貿易に関わる全般を経験することができたのは貴重な経験です。

また、上司や同僚と異なる営業方法なので、自分の顧客とはあまり行わないL/Cも経験することができました。僕の仕事でL/Cはほとんど無かったんですよね・・・

その結果、貿易実務全般の力がつきました。

実は、これが起業する際に1番の武器になった点です。

営業も仕入も通関も銀行も、貿易業務はつながっているので、体系的に貿易実務を経験することができます。
通関書類ひとつを見ても、営業の視点、乙仲の視点、船会社の視点、荷受け人の視点などで気にするポイントは変わってきます。

営業だけでは気づかない貿易実務の側面を知ることができる、
これは貿易の知識を深くしてくれました。

3. 自分の時間が取れた

会社によってかなり業務時間は差があるかと思いますが、僕の場合はかなり融通がききました。
その空き時間を自分の勉強のために使えたことは非常に良かったです。

この自分の時間で貿易実務検定や通関士の勉強をしていました。
また、貿易以外のビジネス書を読み漁る時間をつくることもでき、ゲームやギターなどの趣味に使う時間、社外の交流を行う時間にも充てました。

この時に資格や英語の勉強など色々やりました。
例えば

・貿易実務検定 準A級

・英検 準一級

・洋書のELTの100冊チャレンジ

・異業種交流会への参加

・ビジネス書の読書

・趣味

などです。

実はこの時に参加していた異業種交流会がきっかけで、独立も視野に入ったのですが、それはまた別のお話。

この時間をうまく使うことで、結果的に起業の準備をしていたことになります。

鍛えられた貿易実務のノウハウと、+αで学んだ経験が今の自分の事業に生きています。
小さな会社だったから、多くのことを短時間に経験でき、その結果、今の起業に繋がっています。

その意味では小さな会社に身を置くことも悪くはありません。

デメリット

もちろん、いいことばかりではありません。

デメリットもしっかりあります。
と言うか、デメリットはかなりでかいです。

僕が経験したデメリットは次の点です。

・教育や研修なんてほとんどなかった

・退職の意思を伝えたら、その日の午前で終わり

・ボーナス、有給は都市伝説

・昇給は社長の気分。年俸制だったのに、年の途中で下げられたことも

・退職金って何?おいしいの?

これは・・・
今思えば、ある意味ブラックだったのかもしれない・・・

デメリットはメリット

デメリットも一応前向きに考えてみます。

教育や研修がなかった。

だから、自分でやるしかなかった!!!

その結果、自分で勉強をするようになったし、独立してからも自分で学ぶ癖がついたことは良かったです。
これは今しているコンサル業で生きていますね。

コンサルとして相談を受ける時、自分の得意な相談ばかりくるわけではありません。
その都度必要なことを調べアドバイスする必要があります。

勉強する癖があるので、調べ方を知っていると言うのは強みになっています。

そうは言っても、ビジネスをする上で最低限知っておきたいことの教育や研修があれば効率が良かったんですけどね。

これは本気で思います。
大手企業はこの辺りが充実しているんだろうな・・・

退職を伝えたらその日の午後でおしまい。

これは僕にとってはかなりありがたかったです。

退職を伝えてからの気まずそうな時間を過ごす必要がなかったこと

すでに起業予定があったので、1日でも早く自分の事業をしたかったこと

など、僕にとっては都合の良いことばかりでした。
ただ、民法的にどうよ、と言われれば真っ黒かもしれませんね・・・(汗)

とはいえ、そのおかげで退職を伝えたその日の午後から自分の事業の準備をし、
翌日には税務署へ開業届を出しに行けました。

もちろん、今勤めている人で、こう言ったケースに当たりそうなら、是非専門家に相談してみてください。
素直に従う必要はありません。

デメリットはデメリット

そうは言っても、結局デメリットはデメリット以外の何者でもないのも事実です。
ボーナス、昇給、有給、退職金に関してはデメリットでしかありません。

くそがっ!!!

今でも、叫びたくなるくらいですね。

なんだかんだ言ってこう言うブラックなところがあることは否定しません。

大企業に入った友人からは

「何言ってんの?
有給は権利だから取れる取れないじゃなくて、取ればいいんだよ」

って言ってたけど、そう言う問題ではないんだよね・・・

最後に

僕にとっては、デメリットもあるけれど、小さな会社で勤めたことは勉強になりました。

自分の時間がある点がかなり良かったですが、勤務時間がブラックなら早々に辞めていたと思います。

心を壊さないと言う前提でですが、
小さな会社だからできること、その会社だからできることをしっかり学ぶことは大事です。
そして、自分のしたいことや目標へ結びつけるように頑張ることです。

仕事を頑張るんじゃないですよ。
仕事を自分の目標に結びつくように頑張るんです。

僕の場合、それは起業でした。
人によってはそれが転職かもしれませんし、その会社で頑張り続けることかもしれません。

それは自分で考えて決めることが大事です。
それができれば、今の世の中、大企業も中小企業もそんなに関係なく、
会社をうまく使っていけるんじゃないかな。

こば@貿易屋

Follow me!

コメント

タイトルとURLをコピーしました